Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 176.911 caratteri · 353 schermate
勝入の戦略は、たしかに、奇想天外である。要心ぶかいことでは、石橋を叩いて渡る主義の家康も、まさかと気づかずにいる間隙にはちがいない。
しかし秀吉の考えは、おのずからちがう。
秀吉の生来としては、奇略だの奇襲だのという手は、あまり好まないのだ。かれは戦術よりも外交、小局の快勝よりも、大局の制覇を――手のろくても、望んでいる。
「ま。急くな」
秀吉は、気をほぐした。
「明日までに、肚をきめておく。――明朝、楽田の本陣まで来い。否やを聞かすであろう」
「では、明朝また」
「むむ。もどるぞ」
と、秀吉は、立った。
「御帰陣」
と、紀伊守が、諸※(二の字点、1-2-22)の溜り溜りへ触れる。
近習たちは、大廊下に待って、秀吉の供についた。
そして、本丸の出口までかかると、駒つなぎのわきに、一名の異様なる姿の武者が、下坐していた。
頭も、片腕も、繃帯で巻き、具足の上の陣羽織も、白地きんらんといういでたち。
「や? そちは」
秀吉の向ける眼に、その重傷者は、顔の半分まで、白布で巻いた面をあげて、
「勝入の聟、森長可めにござります。かような、醜いすがたを、お目にさらし、お不快を加えることとはぞんじまするが」