Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 187.757 caratteri · 375 schermate

Aozora Bunko

「いや、近々に、けろりと忘れる場所がおざろうて。待ち申しておる」

「どこへの。どこへ行かるる」

官兵衛は、また笑い、

「殿のほうが、御存じのはずじゃが」

――すると秀吉も、破顔一笑して、頷き、

「はははは。……そうか、戦場のことをいうのか」

「まだ官兵衛を中国の片田舎に隠居さすは早かろう。こんどは率いて行きなされ。せがれも連れて上らにゃならぬ」

「それで先からちと不機嫌のていか。御辺は、退屈性よの」

「なぜ」

「高松退陣以後、まだ半年と遊んじゃおらぬではないか」

「ていよく、毛利への番人じゃった。誰かにさせて賜われ。官兵衛にゃ向かぬ」

「いや、向いたわ」

「向かぬ、向かぬ」

「この山陽に坐したまま、西国四国までを睨まえて動かさぬほどな者。御辺をおいて、誰かある」

「狛犬と間違えなさるな」

「よういうた。似たりや似たり」

「ほうけたことを」

「怒るまい怒るまい」

「何せい、この度は、ぜがひでも、従いて上り申す。――雪解けまでとは待つまい」

「何がじゃ。いったい」

「しらを切り召さることよ。さりとは筑前どの、水臭かろ」

ほんとうに鬱ぎかけて来た。官兵衛ほどな男がと、それを見ると、秀吉も気のどくに覚えたか、