Classici giapponesi con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate
イサベラ皇后様がコロンブスを見つけた興奮で、私のペン先はもうしどろもどろなのだ。ああソロモンの百合の花に、ドブドブと墨汁をなすりつけ給え!
(二月×日)
朝、冷たい霧雨が降っていた。晩あたりは雪になるかも知れない。久しく煙草も吸わない。この美しい寝ざめを、ああ石油の匂いのプンプンする新らしい新聞が読みたいものだと思う。
隣室のにぎやかな茶碗の音、我に遠きものあり。昨夜書いた二通の手紙、私は薄っすりとした笑いを心に感じると、何もかも、馬鹿くさい気がしてしまった。だけどまあ、人生なんてどっちを見ても薄情なものだ。真実めかして……ところで、問題は私の懐中に三銭の銅貨があることである。この三銭のお金にセンチメンタルを送ってもらうなんて事は、向う様に対してボウトクだけれど、十銭玉で七銭おつりを取るヨユウがあったら、私はこの二通の手紙を書かないで済んだかも知れないのだ――。日本綴りのボロボロになった「一茶句集」を出して読むなり。
きょうの日も棒ふり虫よ翌日も又
故郷は蠅まで人をさしにけり
思うまじ見まじとすれど我家かな
一茶は徹底した虚無主義者だ。だけど、いま私は飢えているのです。