Classici giapponesi con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate
皆が別な意味で私をたよりきっているとも云えます。収入と云えば私の「書く」と云う事だけのことで、別にしっかりした安定もないのだ。世に知れている私と云うものは、ふてぶてしくあるかも知れない。酒呑みのようにきこえているかも知れない。だが、私はほんとうは酒も煙草もきらいだ。酒をのむことで気持ちを誤魔化していられるうちは楽だけれども、いまはそんなもので誤魔化しきれなくなってしまいました。皆々あまり善良すぎる人達故に。――私はまた七年前にひそやかながら現在の夫と結婚をしている。義父にはまだ母親がいるし、私から云えば義理の祖母なのだけれども、この祖母の持論は、「お前のお母さんの為めに、私の息子が二十年間も子供もなく、男の一生が代なしになってしまった。」と云うのであった。だから、結局は恩と云うものを忘れてくれるなと云う事なのだろうけれども、この祖母には月々わずかながら隠居費と云うものも私は送っている。妙に私と云うものが固く皆にたよられているのです。やりきれないとは思いながら、私は自分に出来る間はとも考えて弱くなっています。けれど、私の仕事はマッチ箱を貼るのやミシンの内職とも違うし、机の前に坐ってさえおれば原稿が金にでもなるようにも思っているらしい家族達に、私のいまの気持ちを正直に云ったところでどうにも始まった事でもない