Classici giapponesi con furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Leggi 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) di 内田 魯庵 (うちだろあん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.401 caratteri · 427 schermate
一人はデップリした下脹れの紳士で、一人はゲッソリ頬のこけた学生風であった。容子がドウモ来客らしくないので、もしやと思って、佇立って「森さんですか、」と声を掛けると、紳士は帽子に手を掛けつつ、「森ですが、君は?」
「内田です、」というと、
「そうか、」と立ちながら足を叩いて頽れるように笑った。「宜かった、宜かった、最少し遅れようもんなら復た怒られる処だった。さあ、来給え、」と先きへ立って直ぐ二階の書斎へ案内した。「こないだは失敬した。君の名を知らんもんだからね、どんな容子の人だと訊くと、鞄を持ってる若い人だというので、(取次がその頃私が始終提げていた革の合切袋を鞄と間違えたと見える。)テッキリ寄附金勧誘と感違いして、何の用事かと訊かしたんだ。ところが、そんなら立派な人の紹介状を持って来ようとツウと帰ったというのが如何にも皮肉なので、誰か知らんと色々考えてる中に偶っと浮んだのは君だ。ドウモ君らしい。コイツ失敗ったと、直ぐ詫びに君の許へ出掛けると今度は君が留守でボンヤリ帰ったようなわけさ。イヤ失敬した、失敬した……」と初めから砕けて一見旧知の如くであった。