Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
Leggi 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.172 caratteri · 277 schermate
胸の張りかた、褄の開きかた、それは日本服であって立派な夜会服のかたちだ。肩から流れる袖のひだなど、実になめらかに美しい。そして、胸のふくらみから腰から脚へかけての線など、その豊饒な肉体の弾力のある充実を、めざましく、ものの美事に示している。
切子の壺のような女性だ、いろんな面を見せてふくざつにキラキラしている。
気の弱い男だったらあがってしまうだろうな。と、その個性の高い香気を讃美しながら、ひきつける魅力の本尊は何処かと、彼女の眼を見た。
彼女の双眼は、叡智のなかに、いたずら気を隠して、慧しげにまたたいていた。引き緊った白い顔に、黒すぎるほどの眼だった。もとより黒く墨を入れているのでもなければ睫毛に油をうけているのでもなく、深い大きな眼に、長すぎるほどな睫毛が濃かった。眉がまた、長くはっきりとしていて、表情に富んでいる。
――晴れ曇る、雨夜の、深い暗の底にまたたく星影――そんなふうに、彼女の眼はなんにも、口でいわないうちに何か語りかけている。
彼女が立ったとき、椅子のふちにかけた手は、妖しく光った。指輪にしてはあまりにきらめかしいと見ると、名も知らないような宝石が両の手のどの指にも煌めいているのだ、袖口がゆれると腕輪の宝石が目を射る、胸もとからは動くとちらちらと金の鎖がゆれて見える。