Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぎんがてつどうのよる

新編 銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

Leggi 新編 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 135.030 caratteri · 274 schermate

Aozora Bunko

ところが象が威勢よく、前肢二つつきだして、小屋にあがって来ようとする。百姓どもはぎくっとし、オツベルもすこしぎょっとして、大きな琥珀のパイプから、ふっとけむりをはきだした。それでもやっぱりしらないふうで、ゆっくりそこらをあるいていた。

そしたらとうとう、象がのこのこ上って来た。そして器械の前のとこを、呑気にあるきはじめたのだ。

ところが何せ、器械はひどく廻っていて、籾は夕立か霰のように、パチパチ象にあたるのだ。象はいかにもうるさいらしく、小さなその眼を細めていたが、またよく見ると、たしかに少しわらっていた。

オツベルはやっと覚悟をきめて、稲扱器械の前に出て、象に話をしようとしたが、そのとき象が、とてもきれいな、鶯みたいないい声で、こんな文句を云ったのだ。

「ああ、だめだ。あんまりせわしく、砂がわたしの歯にあたる。」

まったく籾は、パチパチパチパチ歯にあたり、またまっ白な頭や首にぶっつかる。

さあ、オツベルは命懸けだ。パイプを右手にもち直し、度胸を据えて斯う云った。

「どうだい、此処は面白いかい。」

「面白いねえ。」象がからだを斜めにして、眼を細くして返事した。