Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぎんがてつどうのよる

新編 銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

Leggi 新編 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 135.030 caratteri · 274 schermate

Aozora Bunko

まるでまるでいい音なんだ。切れ切れになって飛んでは来るけれど、まるですずらんやヘリオトロープのいいかおりさえするんだろう、その音がだよ。二人は如露の手をやめて、しばらくだまって顔を見合せたねえ、それからペムペルが云った。

『ね、行って見ようよ、あんなにいい音がするんだもの。』

ネリは勿論、もっと行きたくってたまらないんだ。

『行きましょう、兄さま、すぐ行きましょう。』

『うん、すぐ行こう。大丈夫あぶないことないね。』

そこで二人は手をつないで果樹園を出てどんどんそっちへ走って行った。

音はよっぽど遠かった。樺の木の生えた小山を二つ越えてもまだそれほどに近くもならず、楊の生えた小流れを三つ越えてもなかなかそんなに近くはならなかった。

それでもいくらか近くはなった。

二人が二本の榧の木のアーチになった下を潜ったら不思議な音はもう切れ切れじゃなくなった。

そこで二人は元気を出して上着の袖で汗をふきふきかけて行った。

そのうち音はもっとはっきりして来たのだ。ひょろひょろした笛の音も入っていたし、大喇叭のどなり声もきこえた。ぼくにはみんなわかって来たのだよ。

『ネリ、もう少しだよ、しっかり僕につかまっておいで。