Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とりをとるやなぎ

新編 風の又三郎

宮沢 賢治

Leggi 新編 風の又三郎 (とりをとるやなぎ) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.750 caratteri · 49 schermate

Aozora Bunko

そして一晩睡らないで、頭のしんしん痛む豚に、又もや厭な会話を聞かせたのだ。

「いつだろうなあ、早く見たいなあ。」

「僕は見たくないよ。」

「早いといいなあ、囲って置いた葱だって、あんまり永いと凍っちまう。」

「馬鈴薯もしまってあるだろう。」

「しまってあるよ。三斗しまってある。とても僕たちだけで食べられるもんか。」

「今朝はずいぶん冷たいねえ。」一人が白い息を手に吹きかけながら斯う云いました。

「豚のやつは暖かそうだ。」一人が斯う答えたら三人共どっとふき出しました。

「豚のやつは脂肪でできた、厚さ一寸の外套を着てるんだもの、暖かいさ。」

「暖かそうだよ。どうだ。湯気さえほやほやと立っているよ。」

豚はあんまり悲しくて、辛くてよろよろしてしまう。

「早くやっちまえばいいな。」

三人はつぶやきながら小屋を出た。そのあとの豚の苦しさ、(見たい、見たくない、早いといい、葱が凍る、馬鈴薯三斗、食いきれない。厚さ一寸の脂肪の外套、おお恐い、ひとのからだをまるで観透してるおお恐い。恐い。けれども一体おれと葱と、何の関係があるだろう。ああつらいなあ。)その煩悶の最中に校長が又やって来た。