Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かえるのゴムぐつ

新編風の又三郎

宮沢 賢治

Leggi 新編風の又三郎 (かえるのゴムぐつ) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.031 caratteri · 84 schermate

Aozora Bunko

と二声ばかり鳴きました。そして草原をぺたぺた歩いて畑にやって参りました、

それから声をうんと細くして、

「野鼠さん、野鼠さん。もうし、もうし。」と呼びました。

「ツン。」と野鼠は返事をして、ひょこりと蛙の前に出て来ました。そのうすぐろい顔も、もう見えないくらい暗いのです。

「野鼠さん。今晩は。一つお前さんに頼みがあるんだが、きいて呉れないかね。」

「いや、それはきいてあげよう。去年の秋、僕が蕎麦団子を食べて、チブスになって、ひどいわずらいをしたときに、あれほど親身の介抱を受けながら、その恩を何でわすれてしまうもんかね。」

「そうか。そんなら一つお前さん、ゴム靴を一足工夫して呉れないか。形はどうでもいいんだよ。僕がこしらえ直すから。」

「ああ、いいとも。明日の晩までにはきっと持って来てあげよう。」

「そうか。それはどうもありがとう。ではお願いするよ。さよならね。」

カン蛙は大よろこびで自分のおうちへ帰って寝てしまいました。

*

次の晩方です。

カン蛙は又畑に来て、

「野鼠さん。野鼠さん。もうし。もうし。」とやさしい声で呼びました。

野鼠はいかにも疲れたらしく、目をとろんとして、はぁあとため息をついて、それに何だか大へん憤って出て来ましたが、いきなり小さなゴム靴をカン蛙の前に投げ出しました。