Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かえるのゴムぐつ

新編風の又三郎

宮沢 賢治

Leggi 新編風の又三郎 (かえるのゴムぐつ) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.031 caratteri · 84 schermate

Aozora Bunko

。一念天に届いたか、ある大林のその中に、名さえも知らぬ木なれども、色もにおいもいと高き、十の木の実をお見附けなされたじゃ。さればもはや疾翔大力は、われを忘れて、十たびその実をおのがあるじの棟に運び、親子の上より落されたじゃ。その十たび目は、あまりの飢えと身にあまる、その実の重さにまなこもくらみ、五たび土に落ちたれど、ただ報恩の一念に、ついご自分にはその実を啄みなさらなんだ、おもいとどいてその十番目の実を、無事に親子に届けたとき、あまりの疲れと張りつめた心のゆるみに、ついそのままにお倒れなされたじゃ。されどもややあって正気に復し下の模様を見てあれば、いかにもその子は勢も増し、ただいたけなく悦んでいる如くなれども、親はかの実も自らは口にせなんじゃ、いよいよ餓えて倒れるようす、疾翔大力これを見て、はやこの上はこの身を以て親の餌食とならんものと、いきなり堅く身をちぢめ、息を殺してはりより床へと落ちなされたのじゃ。その痛さより、身は砕くるかと思えども、なおも命はあらしゃった。されども慈悲もある人の、生きたと見てはとても食べはせまいとて、息を殺し眼をつぶっていられたじゃ。