Classici giapponesi con furigana
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かえるのゴムぐつ
新編風の又三郎
Leggi 新編風の又三郎 (かえるのゴムぐつ) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.031 caratteri · 84 schermate
『クラムボンはわらったよ。』
『わらった。』
にわかにパッと明るくなり、日光の黄金は夢のように水の中に降って来ました。
波から来る光の網が、底の白い磐の上で美しくゆらゆらのびたりちぢんだりしました。泡や小さなごみからはまっすぐな影の棒が、斜めに水の中に並んで立ちました。
魚がこんどはそこら中の黄金の光をまるっきりくちゃくちゃにしておまけに自分は鉄いろに変に底びかりして、又上流の方へのぼりました。
『お魚はなぜああ行ったり来たりするの。』
弟の蟹がまぶしそうに眼を動かしながらたずねました。
『何か悪いことをしてるんだよとってるんだよ。』
『とってるの。』
『うん。』
そのお魚がまた上流から戻って来ました。今度はゆっくり落ちついて、ひれも尾も動かさずただ水にだけ流されながらお口を環のように円くしてやって来ました。その影は黒くしずかに底の光の網の上をすべりました。
『お魚は……。』
その時です。俄に天井に白い泡がたって、青びかりのまるでぎらぎらする鉄砲弾のようなものが、いきなり飛込んで来ました。
兄さんの蟹ははっきりとその青いもののさきがコンパスのように黒く尖っているのも見ました。