Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゃくしょこくばなし

新釈諸国噺

太宰 治

Leggi 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.562 caratteri · 179 schermate

Aozora Bunko

」

「何を言ってるの。道理であなたは、けさからそわそわして、あの着物、この着物、と三度も着かえて、それから、ちょっと薄化粧なさってたわね。そうでしょう? 白状しなさい。」

「馬鹿な事を言うな。馬鹿な。」と亭主は狼狽して、「しかし、いい天気だ。」とよそ話をした。

また翌日の一組は、れいの発起人の顔役とその十八の娘。

「お父さん、」と十八の娘は、いまは亡き母にかわって家事の担当、父の身のまわりの世話を焼いているので、鼻息が荒い。「亡くなったお母さんが、あたしたちのこんないい恰好を見て、草葉の蔭で泣いていらっしゃるでしょうねえ。お父さんは、まあ、自業自得で仕方がないとしても、あたしにまで、こんな赤い太鼓の片棒かつがせて、チンドン屋みたいな事をさせてさ、お母さんはきっと、お父さんをうらんで、化けて出るわよ。」

「おどかしちゃいけねえ。何も、わしだって好きでかついでいるわけじゃないし、また、年頃のお前にこんな判じ物みたいなものを担がせるのも、心苦しいとは思っている。」

「あんな事を言っている。心苦しいだなんて、そんな気のきいた言葉をどこで覚えて来たの? おかしいわよ。