Classici giapponesi con furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Leggi 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.562 caratteri · 179 schermate
この養子、世に珍らしく仕末の生れつきながら、量り知られぬおびただしき金銀をにわかにわがものにして、さすがに上気し、四十はおろか三十にもならぬうちに、つき合いと称して少し茶屋酒をたしなみ、がらにもなく髪を撫でつけ、足袋、草履など吟味しはじめたので、女房たちまち顔色を変え眼を吊り上げ、向う三軒両隣りの家の障子が破れるほどの大声を挙げ、
「あれあれ、いやらし。男のくせに、そんなちぢれ髪に油なんか附けて、鏡を覗き込んで、きゅっと口をひきしめたり、にっこり笑ったり、いやいやをして見たり、馬鹿げたひとり芝居をして、いったいそれは何の稽古のつもりです、どだいあなたは正気ですか、わかっていますよ、あさましい。あたしの田舎の父は、男というものは野良姿のままで、手足の爪の先には泥をつめて、眼脂も拭かず肥桶をかついでお茶屋へ遊びに行くのが自慢だ、それが出来ない男は、みんな茶屋女の男めかけになりたくて行くやつだ、とおっしゃっていたわよ、そんなちぢれ髪を撫でつけて、あなたはそれで茶屋の婆芸者の男めかけにでもなる気なのでしょう、わかっていますよ、けちんぼのあなたの事ですから、なるべくお金を使わず、婆芸者にでも泣きついて男めかけにしてもらって、あわよくば向うからお小遣いをせしめてやろうという、いいえ、わかっていますよ、くやしかったら肥