Classici giapponesi con furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Leggi 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.562 caratteri · 179 schermate
主家の御次男、村丸という若殿、御総領の重丸のよろず大人びて気立やさしきに似ず、まことに手にあまる腕白者にて、神崎はじめ重臣一同の苦労の種であったが、城主荒木は、優雅な御総領よりも、かえってこの乱暴者の御次男を贔屓してその我儘を笑ってお許しになるので、いよいよ増長し、ついに或る時、蝦夷とはどのような国か、その風景をひとめ見たい、と途方もない事を言い出し、家来たちがなだめると尚更、図に乗って駄々をこね、蝦夷を見ぬうちはめしを食わぬと言ってお膳を蹴飛ばす仕末であった。かねて村丸贔屓の城主荒木は、このたびもまた笑って、よろしい、蝦夷一覧もよかろう、行っておいで、若い頃の長旅は一生の薬、と言って事もなげにその我儘の願いを聞き容れてやった。御供は神崎式部はじめ、家中粒選りの武士三十人。
そのお供の人数の中に、二人の少年が、御次男のお話相手として差加えられていた。一人は神崎勝太郎とて十五歳、式部の秘蔵のひとり息子で容貌華麗、立居振舞い神妙の天晴れ父の名を恥かしめぬ秀才の若武者、いまひとりは式部の同役森岡丹後の三人の男の子の中の末子丹三郎とて十六歳、勝太郎に較べて何から何まで見劣りして色は白いが眼尻は垂れ下り、唇厚く真赤で猪八戒に似ているくせになかなかのおしゃれで、額の面皰を気にして毎朝ひそかに軽石でこすり、それがため