Classici giapponesi con furigana
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
Leggi 旅愁 (りょしゅう) di 横光 利一 (よこみつりいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 576.941 caratteri · 1138 schermate
日本人ならははアやったなで、すぐ分りますからね。」
矢代は偶然のことから一同に問題を投げかけてしまった責任の始末もつけたくて、そう云いつつも、ふとまた別の一つの思いが泛んで来たのでさらに云い加えるのだった。
「マリヤ観音というのが当時の九州にありますが、あの観音像は幕府の眼を昏ますためのマリヤ像か、それとも、マリヤ像を仏教の一種の観音像と見たものか、そこはどちらにしたところで、日本のカソリック信者自身、自分の宗旨の何ものであるのかよく知らなかったということになりますから、その直感をいっそのことも一つ前に遡ぼらせて、仏教渡来のときのことを想像しますと、あるいは観音像を天照大神像だと信じさせつつ、仏教徒が民衆の中へ入り込んだ時代もまた僕には考えられて来るんですよ。だいたい、信仰の根というものはみな一つにちがいないのですから、日本人の信仰ならどういう宗教であろうと、その中には大神からの古神道が流れていると思われるのです。僕はそんな風に思うと、やはりキリシタンの迫害の際にも、死を見ること帰するがごとく平然として死んでいった信徒たちも、武士道というよりむしろ古神道の精神の立派さじゃないかと思われるんですが、どうでしょうか。