Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひはかがやけり

日は輝けり

宮本 百合子

Leggi 日は輝けり (ひはかがやけり) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 76.445 caratteri · 152 schermate

Aozora Bunko

安心と歓喜と、愛情の強いほとばしりで、お咲の病床に向って、楽しげに突進して行くように浩は感じた。当面の死から逃れ得たことは、彼女の生命が永久的に保証されたかのような安心をさえ与えたのであった。運がよかったということが口々に繰返され、医者まで、「全く好い塩梅でしたなあ!」と、自分等の技術に対してよりも、むしろ何か無形の力に対して感歎しているらしいのを見ると、浩も、「ほんとに危ういことだった」としみじみ感じない訳には行かなかった。そして、あれほど生かそうとする力と死なそうとする力が、互に接近し、優劣なく見えていたときに、ほんの機勢といいたいほどの力が加わったために、彼女が今日こうやっていられるのだと思うと、何だか恐ろしかった。自分が一生送る間に――もちろん一生といったところで、その長さを予定することは出来ないが――今度のような、微妙な力の働きを感じて、心を動かされることがどのくらい多いのだろうかと思うと、もっとせっせと、根柢のある心の修練を積んでおかなければ、不安な心持もしたのである。姉の発病以来、浩は自分の心があまり思いがけない作用を起すことに我ながら驚ろかされている。