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Classici giapponesi con furigana

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あべいちぞく

日本の文学 3 森鴎外(二)

森 鴎外

Leggi 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 68.545 caratteri · 140 schermate

Aozora Bunko

弥五兵衛、市太夫、五太夫、七之丞の四人が指図して、障子襖を取り払った広間に家来を集めて、鉦太鼓を鳴らさせ、高声に念仏をさせて夜の明けるのを待った。これは老人や妻子を弔うためだとは言ったが、実は下人どもに臆病の念を起させぬ用心であった。

阿部一族の立て籠った山崎の屋敷は、のちに斎藤勘助の住んだ所で、向いは山中又左衛門、左右両隣は柄本又七郎、平山三郎の住いであった。

このうちで柄本が家は、もと天草郡を三分して領していた柄本、天草、志岐の三家の一つである。小西行長が肥後半国を治めていたとき、天草、志岐は罪を犯して誅せられ、柄本だけが残っていて、細川家に仕えた。

又七郎は平生阿部弥一右衛門が一家と心安くして、主人同志はもとより、妻女までも互いに往来していた。中にも弥一右衛門の二男弥五兵衛は鎗が得意で、又七郎も同じ技を嗜むところから、親しい中で広言をし合って、「お手前が上手でもそれがしにはかなうまい」、「いやそれがしがなんでお手前に負けよう」などと言っていた。

そこで先代の殿様の病中に、弥一右衛門が殉死を願って許されぬと聞いたときから、又七郎は弥一右衛門の胸中を察して気の毒がった。