Classici giapponesi con furigana
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うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
Leggi 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江 (うつりが) di 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.306 caratteri · 300 schermate
私は、今度は、商売柄恥かしいひどい病気でもあるのかとも思った。
すると、お繁婆さんはやっぱり笑いながら、
「お園さん、気狂いになったのどす」と率直にいう。
「へえ、気狂いになった!」私は、しばらく呆然として対手の顔をじっと見つめていた。
「一体どうして、そんなことになったのです」
お繁婆さんが話して聴かすところによると、先月の末か今月の初めごろ、彼女も、瞬く間に流行してきた流行感冒に襲われて一時は三十九度から四十度近い発熱で心配するほどであったが、熱は間もなく下り、風邪も一週間くらいで癒るにはなおったが、すっかり熱が除れて、ようよう起き上がることが出来るようになった時分に、ふっと間違ったことを口に言い出した。初めは皆なも、平常から、あんな温順しいに似ず、どうかすると、よく軽い戯談などを言ったりすることもあるので、
「お園さん、何いうてはるのや」と、笑って、いつもの戯談かと思っていると、本人はあくまでも真顔でいるので、これは、どうもいつもとは少し様子が違って変だなと思っていると、彼女はだんだん妙な違ったことをいうようになった。そして眼つきがおそろしく据ったようになって、そうなくてさえ、平常から陰欝になりがちの顔が、一層恐い顔になった。