Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たわらとうだ

日本の英雄伝説

楠山 正雄

Leggi 日本の英雄伝説 (たわらとうだ) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.666 caratteri · 84 schermate

Aozora Bunko

その時ちょうど奈良から初もののうりを献上して来ました。珍しい大きなうりだからというので、そのままお盆にのせて四人のお客の前に出しました。するとまず安倍晴明がそのうりを手にのせて、

「ほう、これは珍しいうりだ。」

といって、眺めていました。そして、

「しかしどうも、この中には悪いものが入っているようです。」

といいました。すると御堂殿は解脱寺の坊さんに向かって、

「ではお上人、一つ加持をしてみて下さい。」

といいました。坊さんが承知して珠数をつまぐりながら、何か祈りはじめますと、不思議にもうりがむくむくと動き出しました。さてこそ怪しいうりだというので、お医者の忠明が針療治に使う針を出して、

「どれ、わたしが止めてやりましょう。」

といいながら、うりの胴中に二所まで針を打ちますと、なるほどそのままうりは動かなくなってしまいました。そこで一ばんおしまいに義家が、短刀をぬいて、

「ではわたしが割って見ましょう。」

といいながらうりを割りますと、中には案の定小蛇が一匹入っていました。見ると忠明のうった針が、ちゃんと両方の目にささっていました。

そして義家がつい無造作に切り込んだ短刀は、りっぱに蛇の首と胴を切り離していました。