Classici giapponesi con furigana
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たわらとうだ
日本の英雄伝説
楠山 正雄
Leggi 日本の英雄伝説 (たわらとうだ) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.666 caratteri · 84 schermate
御名を忘れめ。」
と御返歌を申し上げたといいます。
歌の中にある「斑鳩」だの、「富の小川」だのというのは、いずれも太子のお住まいになっていた大和の国の奈良に近い所の名で、その富の小川の流れの絶えてしまうことはあろうとも、太子さまの今日のお情けをけっして忘れる時はございませんというのでございます。
さて太子は奈良の京へお帰りになりましたが、その後で片岡山のこじきは、とうとう死んでしまいました。太子はそれをお聞きになって、たいそうお嘆きになり、手あつく葬っておやりになりました。それを聞いた七人の大臣が、太子さまともあるものがそんな軽々しい事をなさるとはといって、やかましく小言を申しました。太子はその話をお聞きになると、七人の大臣を呼び出して、
「お前たちはそんなむずかしいことをいっていないで、まあ片岡山へ行ってごらん。」
とおっしゃいました。
大臣たちはぶつぶつ言いながら、ともかくも片岡山へ行ってみますと、どうでしょう、こじきのなきがらを収めた棺の中は、いつか空になっていて、中からはぷんとかんばしい香りが立ちました。大臣たちはみんな驚いて、太子も、このこじきも、みんなただの人ではない、慈悲の功徳を世の中の人たちにあまねく知らせるために、尊い菩薩たちがかりにお姿をあらわしたものだろうと思うようになりました。