Classici giapponesi con furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Leggi 日本の諸国物語 (せっしょうせき) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.040 caratteri · 158 schermate
ほんとうにそれは山姥にちがいありませんでした。山姥は途中で、おかあさんをつかまえて食べてしまったのです。そしておかあさんに化けて、こんどは子供たちを食べに来たのです。けれども、子供たちが入れてくれないものですから、困って、村の油屋へ行って、油を一升盗んで、それをみんな飲んで、喉をやわらかにして、また戻って来て、とんとんと戸をたたきました。そして、
「子供たちや、あけておくれ。おかあさんだよ。みんなのすきなおみやげを、たんと買って来たからね。」
といいました。
こんどはそっくりおかあさんと同じような、やさしいいい声でした。けれども子供たちはまだほんとうにしないで、
「じゃあ、先に手を出してお見せ。」
といいました。
山姥が戸のすきまから手を出しましたから、子供たちがさわってみますと、それは松の木のように節くれだって、がさがさしていました。子供たちはまた、
「いいえ。あけない、あけない。おかあさんはもっとつるつるして柔らかな手をしている。お前は山姥にちがいない。」
といいました。
そこで山姥は裏の畑へ行って、芋がらを取って、手の先にぐるぐる巻きつけました。