Classici giapponesi con furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Leggi 日本の諸国物語 (せっしょうせき) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.040 caratteri · 158 schermate
みんなは二度ばかにされたので、くやしがって、外へ追っかけて出てみましたが、こんども何も見えませんでした。
蟹は坂の上まで行って、猿の来るのを待っていますと、猿は大きな臼をころがしながらやって来ました。
「どうだ。うまくいったじゃないか。さあ、食べよう。」
と、蟹がいいますと、
「うん、なかなか重いので骨が折れたよ。だがこれですぐ食べては、楽しみがなくなっておもしろくないなあ。どうだ、この臼をここからころがすから、二人であとから追っかけて行って、先に着いた者が餅を食べることにしよう。」
と、猿がいいました。
すると蟹は口からあぶくを吹きながら、
「猿さん、それはだめだよ。駆けっくらをしたって、わたしがお前にかなわないことは分かりきっているではないか。そんないじの悪いことをいわずに、仲よく半分ずつ食べよう。」
と、こういいましたが、猿は聴かないで、
「いやならよせ。おれが一人で食べてしまう。重い思いをして、臼をかついで来たのはおれだからなあ。」
といいました。
「だって、わたしだって赤んぼを泣かして、みんなをだまして、お前にしごとをさせてやったのじゃないか。」