Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いも

日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)

佐左木 俊郎

Leggi 日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二) (いも) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.241 caratteri · 54 schermate

Aozora Bunko

首垂れてモセ嬶は言った。

「あの医者は、銭ばかりほしがって、銭が少しだと、来てけねえもね。」

あきよ嬶は、赤く爛れた眼を、繁叩きながら言った。

「ほでがすちゃ。俺、今日頼みさ行ったら、――俺はあ、おめえ達の掘った山芋を、高けえ金で買って食っているんだ。おめえ達も、あたりめえの金を出してけねえけれえ俺は行かれねえ、俺は行かれねえ。――って、言われしたちゃ。」

「ほんではほら、山芋でも持って行ったらいがべちゃあ。俺家の庄五郎が、頭痛みをした時も、蕨を少し持たせでやったら、毎日来てけしたで……」

医者が、モセ嬶の、商人に売って行く山芋が、大変高いものだと思うのも、あきよ嬶のくれた蕨を欣んだのも、決して無理なことではない。モセ嬶が、二拾銭で売って行く山芋を、商人は医者の家へ五拾銭で売っている。また蕨にしても、――医者は値段を考えて欣んだ訳ではあるまいが。

「ほんでは、俺も、山芋でも持って行くべえかな。」

彼女たちには、医者が蕨を貰った時の、情に動かされた心理が判らないらしい。彼女等は余りに物質的に考えているようだ。

「ほんでもね、モセ嬶様。瘧だごったら、医者さかげる程のごどでもがすめえで、瘧ずもの、うんと仰天させっと、直んぐに癒るもんだどみっしさ。