Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Leggi 日記 (にっき) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.923 caratteri · 46 schermate

Aozora Bunko

だから、私は、お前が指名して来た処より他には一枚も出しませんよ。暖かい母親の胸から永久に引きはなされて見て始めて、お前にはテンダーネスの如何に必要だかと云う事が分るのです。行く処まで行って見なければ道は開けないのだ。」云々、(父)

解って居るらしくて解らないことは恐ろしい。父上は、母上は、或時には解って居るらしく私共のことを話されるに拘らず、心の中では何一つ分らないのだ。解らなそうでも解ったものは解った解決を仕得る。解ったものらしく振舞っても分らないものは結局に於て相反する。矢張り、ミスコーフィールドのように二つの種類の愛は相突合う。

人生は、一面から見た場合、淋しいものだ。床の中に入って膝に枕をのせて此を書く。Aは傍で眠りに入って居る。我が愛するものよ、愛すると信ぜずには余りに辛い者よ、貴方は私を死ぬまで愛しては居てくれても、私の此の深い孤独から湧く寂寥と祈とを倶にすることは出来ないのだ。ゲッセマネのキリストの心持を今始めて僅かながら味うことが出来る。

私の運命は私の裡の灯でのみ照らされるものなのか?

深い忍耐と、力と真実な愛を神よ、私の苦しむ魂に与え給え。