Classici giapponesi con furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate
私はハラハラした。障子の硝子の隅から細く覗いたが、父の姿は見えず、向うの欄間にかけてある、誰が描いた古画か、関羽が碁盤を見つめている唐画が眼に来た。父のこの大怪我もばからしい強がりから、爪でひっかかれたのだった。それも猫でも子供でもなく、父の部下のような若い代言人たちだった。鴎洲館とかいう、蔵前代地の、お船蔵近くの大きな貸席で、代言人の大会があった時、意見があわないとて、父の立つ演壇へ大勢が飛上って来て、真鍮の燭台で打ちかかるものや飛附いてくるものを、父は黒骨の扇――丁度他家からおくられた、熊谷直実の軍扇を摸したのだという、銀地に七ツ星だか月だかがついていたものだ――をもっていて身をふせいだのを、撃剣の方の手がきいているので鉄扇をもっているのかと思い、死もの狂いで噛みついたりひっかいたのであった。
騒ぎのあった翌日、その狼藉者一党が揃って詑びにきたが、その時、父はすこし寒気がするといっていたが、左の手の甲が紫色に腫れてるだけだった。対手の幾人かは頭に鉢巻したり、腕を結わえていたりした。そしていった。
「ばかな真似をしてしまって、あれが刀だったら僕の頭は真二ツに割られているところだ。