Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate

Aozora Bunko

あたしにも面白くきかせるほど巧みにしゃべりたてた。

「よし、よし。貴様はのたれ死しようと勝手だが、女子はそうはゆかぬ。」

祖母がいるうちに、米屋からは米がはこばれ、炭屋からは炭がきた。松さんが運んだ包みから出た着物を女は着た。

鉄さんは景気よく根太のつくろいをして、戸棚の中に敷いていた花莚をおき、松さんは膝掛けを敷いて祖母とあたしのいるところをつくった。

こんな処へ来ても、人ぎらいをしない祖母は、てんやから食物をとって、みんなで会食した。酒が廻ると鉄さんは、どんなふうにして大屋をこまらせてやったとか、畳は売ってしまって、根太は薪のかわりに燃したと雄弁にまくしたてて叱られた。

家にかえっても何にも言わないので、祖母はあたしを可愛がった。妹は外でおとなしく、帰るとすぐ告げ口をするので、猫かぶりだといって、いつもおいてきぼりにされていた。言いつけ口は嫌いだが、決してもの事を隠しだてするひとではなかったから、帰るとすぐその晩か、遅くもあくる夜は、松さんの俥が荷物ばかりを積んで、再びなまけ者の住居を訪れるのだった。

「無駄だけれど――」

と言いながら母は布団やその他のものを積ませた。