Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate
それこそ、巌夫が円朝の怪談ばなしでやるより真の凄味だった。ある日、あたしはお稽古がおくれて、日が暮てから帰ってきた。そのころ、まだ燈火の種類がさまざまだったので、花瓦斯が店の屋根にチカチカ燃ているかと思うと家の中は行燈であったりする。あたしの家も洋燈の室もあれば、行燈もあるし、時によると西洋蝋燭をたてた硝子のホヤのある燭台も出ていたりした。
「ただいま。」
といって奥の間へ行くと、行燈の横に座って、うつむいて御飯を食べているものがあった。あたしは何の気もなく蔵前にいって、階段に足をかけながら振りむくと――正のもののお化かと思った。
キャッともスッとも声が出ないで、びっくらして見詰めていると、ニヤとしたように赤い唇を歪めて、上の方についてる片っぽの眉をピクリと動かした。
――その鼻は、お茶碗の中を突つくほど高く、のめっていた。長い長い痩せた青い顔、額に深い大きな痕あとがあって、そのために片っぽの眼がつりあがり眼玉が飛出している。髪の毛が額にぶるさがって、細っこい肩――体なんぞは消てしまって、顔ばかりしかないように見えた。大きな飯櫃の蓋を幾度も幾度もあけて、山のように飯を盛ると、すぐにまたよそっている。