Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.820 caratteri · 54 schermate
彼女が学んだ国史にも、朝廷や藤原氏や将軍家などにゴタゴタや争いが起るのは概ね相続問題で、時には二派に分れて国をあげての戦争になるほど深刻な問題だ。実の兄弟でも時に紛争が起るほどだから、異母兄弟となると相続のお家騒動はきまりきったようなもの、小説や物語をよんでも、異母兄弟が争わずに仲よくすると、ただそれだけで美談のような扱い方である。世間を知らぬ光子だが、相続のゴタゴタは、単純な学習生活からでも身にしみて分るのである。また、彼女の環境が、特にその問題に敏感である理由もあった。
風守と光子は同じ父の子ではあるが、戸籍上では、風守は本家の養子、本家の後嗣で、すでに兄と妹ではないのである。これについては二十三年前、風守が生れる前後のことから話をしないと分らない。
多久家は八ヶ岳山嶺に神代からつづくという旧家であった。諏訪神社の神様の子孫という大祝家よりももっと古く、また諏訪神社とは別系統の神人の子孫だそうだ。武家時代でも領主の権力がどうすることもできなかった根強い族長で、また系譜を尊ぶ封建時代には領主もシャッポをぬがざるを得ぬ名門であり豪族であった。したがって、多久家の本家というものは、部落に於ては領主以上のもの、神様のようなものだ。