Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.240 caratteri · 52 schermate
進路をたしかめて各自の記録を交換しあうという一事に対してのみは神代説話的な執念と共鳴があるもののようだ。彼らがお金持ちの場合は、隠れ里の旅館をつきとめておいて、カミナリの気配がピンとくると取る物もとりあえず電車にのったり円タクをひろってその旅館へとびこむ。すると、よその土地の主も五六人相前後してアタフタととびこんできて、蒼ざめた常連の顔が揃う。カミナリがやむと、にわかに気焔をあげるようなことはなく、なんとなく散会するものだそうだね。隠れ里へ駈けこむ順がほぼ極っていて、特に、一番、二番、三番、という頭の方は狂うことがない。というのは、つまり同じ主のうちでも、他の主よりも一時間も早目にカミナリをピンと感じる特別なのがいるからで、以下四十分早目、三十分早目というようにピンの感度は定っていて狂わない。実に主のピンは測候所の機械よりも確かなもので、かほどの霊感がありながら、と思われるものの、この主の親分が世間的に出世した話はあんまりきかないそうだね。
さて、その晩は一月おくれのお盆がすぎた八月十八日のことであった。東京のカミナリはユウレイのように出現の時間は定まらないが、夕方前後のがわりに多くて、暴れ方も特別だという、これも一人の主の説である。