Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 42.950 caratteri · 85 schermate
当時は一般に日本人の身長が低かったから、今なら六尺の大男ほど目立っていた。同じ村から能登嵐という明治初年に前頭四五枚目までとったのが引退して相撲の親方をやっていた。これが帰郷の折一助に目をつけて、相撲になれとすすめたが、弱気の一助はとても関取などにはと断っていた。
ところがその後ふとしたことで村の若者と口論のあげく、相手の鎌で左の小指とクスリ指を根元から斬り落されたが、その代り相手の腹を蹴倒して生涯不治の半病人にしてしまった。そのために、村に居るのもイヤになったが、発奮もした。
「いッそ、江戸へでて相撲になろう。オレは術を知らないからダメだと思っていたが、あの喧嘩ッ早い野郎を蹴倒して半病人にしたところをみると、見どころがあるのだろう。まだ二十二だ。天下の横綱になれるかも知れねえ」
そこで夜逃げ同然村をでて、東京へ行き、親方にたのんだところが、
「このバカヤロー。指の満足のうちになぜ来ないだ。指が一本なければ手の力は半分もはいりやしねえ。二本もなければ相撲とりにはカタワ同然だ。帰れ、帰れ」
とケンもホロロに追い返えされてしまった。今さら帰国もできないから、人のすすめるままに、立ちん坊まがいの仕事をつづけて、カンカン虫に落ちつき、女房をもらって横浜の貧民窟に住みついた。