Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.745 caratteri · 44 schermate

Aozora Bunko

それから妾宅へ廻ったのである。

「流しの犯行ときまったね」

と、虎之介が軽く呟くと、新十郎は笑いながら、

「犯人はオカネをしめ殺したのち、フトンやアンドンを片隅へひきずりよせて、部屋の中央のタタミとネダをあげて、壺をとりだして金を盗んでいるのですよ。ほかのところには全然手をつけずに、ね」

彼も軽く呟いた。

★

一同は夜分になるのを待って再びアンマ宿へ行ったが、家族たちはまだ戻ってこない。ちょうど弁内が仕事にでようとするところだった。

「大そう精がでるね」

「ヘッヘ。腕が物を云いまさア。お名指しのお座敷でござい、とくらア」

「石田屋かい」

「アレ。旦那も大そうカンがいいね。もっとも、ほかにお名ざしの口てえのはないからね。人殺しがあったてえから、話をききたい人情もあらア。物見高いものさ。昨日今日はウチの前が人ダカリだってネ。あの旦那は火事の晩、ちょうど私があの人の肩をもんでる最中だったが、火事はウチの近所だてえと、メクラの私の代りに火事見舞いに行ってくれたよ。これも大そうなヤジウマさ」

「手伝いに来てくれたのかえ」

「まさか、それほどでもないでしょう」