Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.745 caratteri · 44 schermate
火事が消えてヤジ馬も居なくなったころになって、ようやくノコノコ現れてくる奴があるかい。そッちのゲジゲジの野郎も唐変木じゃないか。ここはお前のウチだろう。本宅の四五軒先がボウボウもえてるてえのに、妾宅に火の消えるのをボンヤリ待ってるバカがあるかえ。テメエはメクラかも知れないが、車夫やトビの五人十人くりこませるぐらいの才覚がつかねえかよ。唐変木のゲジゲジめ!」
なるほど、オカネ婆アの怒るのも一理はある。しかし、見習の稲吉はせせら笑って、
「うるせえ化け物婆アだなア。師匠とお志乃さんが戻るまでは、オレたちを散々ガミガミ云やアがったよ」
「メクラが火事場へ駈つけたって、ジャマになるばかりじゃないか」
「ナニ、駈けつける道理があるかよ。オレと兄弟子はお茶をひいてたんだよ。火事だてえと、婆アの奴のドッタンバッタン慌てるッたらありやしねえ。おまけに、オレと兄弟子に庭へ穴をほれと云やアがる。火の粉が降ってくるのに、穴なんぞ掘れるかよ。穴が掘れてないてんで、今の今までガミガミよ」
「ちっとも掘らねえのか」
「掘らねえとも。庭ッたッて、ここんちにゃア便所のまわりに猫の額ほどのものがあるだけじゃないか。