Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.713 caratteri · 54 schermate
ナミ子は変りが思いだせなかった。だが、黙々たる来訪者はいくらか変っているかも知れない。行商人なら、お喋りが普通だろうに、とにかく石地蔵ではないことが分る程度にしか喋らなかった。あれでは反物がはけなかろうとナミ子は思った。
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ナミ子が控えの間へ戻っていると、大伍が来た。ナミ子がせきこんでカギの報告をしたが、大伍は動じなかった。
「誰がカギを盗んでも大したことは起らない。え? 兄貴は十一時に目をさましたかい。今が十一時半だね。また眠ってしまったらしいな。今さら慌てて、ヘイ、御用は? と駈けつけることはない。とにかく習慣とちがったことをやったから、目をさませば戸惑って、一応オルゴールを鳴らすだろう。それだけのことだ。シンが疲れきってるから、また眠ったにきまっているさ」
いっぺんフタをあけると四五分鳴りつづけるオルゴールだから、ネジをまく手間を入れても病人に過激な作業ではない。つづいてオルゴールがならないのは、本当にさしせまった用ではなかったからだろう。云われてみれば、尤もなことだから、ナミ子も落ちつきをとりもどした。
大伍はイスにノンビリもたれていたが、ふと立ってそッとドアをあけ、跫音を殺して中へはいった。