Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.486 caratteri · 57 schermate
て泣いたそうな。だが平作は、オレがあのウチに居た間は、その遺言に心のうごいた様子はなかったな。改心しても、鬼は鬼だ。可愛さあまっての憎しみながら、いったん親子の縁を切れば、つめたい鬼になりきるのが奴めの心。六年間も音信不通なら、血のツナガリだけではうめられない溝ができて、元のようにシックリしない他人の距てが双方に生れているのは当然だな。なんしろ平作は元々身内にはあたたかく、他人にはつめたい男。それは奴めの生れつきの気持だなア。世間の甘い考えでは人間は持ちつ持たれつ、情けは人の為ならずだが、平作の気持は生れつき違う。他人同士は鬼と鬼、敵と敵のツナガリと見てその気持の動くことがない。平作ぐらい他人を怖れ他人を信用しない奴はないのだなア。だから六年間の溝ができて血のツナガリの中にも他人の影がさしてしまったと見ているから、元のサヤとは云いながら、今では他人の加十。女房の遺言ながら他人を家へ入れる気持は平作の心にはなかなか起るものではないぞ。ところがつい先日のことだが、人見角造と云って平作の長女のムコで三百代言をしている奴が訪ねてきての話によると、どうやら近ごろは平作のこの心境までぐらついてきたらしいぞ」