Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.755 caratteri · 62 schermate
そして見たところバカではないらしいから曲者だというのが、先代の商人らしい判断であったから、これという曲者の確証があるわけではない。
その兄だときいて、久五郎もひそかに要心は忘れなかった。多門の話はこうだった。
「昨年末以来、生糸が暴落に暴落を重ね、私は年末の今に比べれば相当の高値の時に多量に仕入れたために困っております。ところがペルメルという横浜の外国商人が百斤四百五十ドルの高値で三十五万斤という大量の契約を結びたいと申しているのですが、いかんせん、支払いが品物の引渡し完了の上、となっているので、私には手がでない。私の手もとには年末に仕入れたものが二十万斤あるのですが、あとの十五万斤を仕入れる金もないから、有利な契約と分りながらも手がだせないのです。私が年末に仕入れたときですら、百斤二百七十円、今では百八十円という大安値ですから、四百五十ドルなら大そうなモウケですが、貧乏人というものはみすみすモウケを知りながら見逃さざるを得ないというメグリアワセになりがちなものです」
そこで、あとの十五万斤を仕入れるモトデを貸してくれというタノミなら久五郎は一も二もなく拒絶の肚をきめて話をきいていた。