Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.755 caratteri · 62 schermate
この花嵐オソメさんを一枚看板の抜弁天一座が、芝虎の門の琴平様の縁日をあてこんで五日前からかかっていた。
今ではすたれてしまったが、芝の琴平神社と人形町水天宮の縁日は東京随一の賑いであった。浅草の観音様や大鷲神社の賑いもこれには及ばなかったものである。琴平神社の縁日は毎月の十日であった。
縁日を間にはさんで前に五日後に七日と二週間ちかく興行したが、縁日の当日はとにかく、成績は上乗ではなかった。ストリップ的にうけている見せ物だから、花嵐の怪力の実績だけではうけなかったのである。
ところが一夜この小屋へ花嵐を誘いにきた若い女があった。夜目にハッキリは見えなかったが、上品なキリョウのよい女であったそうだ。
「ちょッとした座興のために花嵐をかりたいが」
と一夜十円という相当な高給で花嵐をつれだした。日中でもあんまり客足のない小屋だから、夜の興行は休んで死んだようにヒッソリしている。一座の親方も花嵐も大よろこびで応じてくれた。
土地不案内の上に暗闇で分らないが、歩いで二三十分ぐらい、静かな邸内へ案内された。空家のようにヒッソリと、無人の家だ。おスシのモテナシをうけ、刻限まで寝ていてかまわないと云われるままに、そこは全然無神経な女関取、グウグウねむる。