Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.354 caratteri · 49 schermate

Aozora Bunko

「借金の依頼、身の振り方の相談、オレのところへは相談ごとにくる人間の絶えたことがない。人殺しの兇状もちが、かくまってくれといってきたこともあったよ。二三日おいてやって、ここはもう門前に見張りの者がついている。危いから、これこれの人を頼って行けと握り飯を持たせてやったが、この男は立ち去るまで挙動は尋常で、食事なども静かに充分に食べて、夜も熟睡していたぜ。虎はどうだエ。ゆうべは眠っていなかろう。お前ほど思いみだれて智慧をかりに来た人はいないが、探偵は、皆、そんなものかえ」

「ハ。凡骨の思慮のとどかぬ奇ッ怪事が、まま起るものでござります。内側よりカケガネをかけ密封せられたる土蔵の中で、殺された男がございます。犯人は外へのがれた筈はありませんが、煙の如くに消えております」

「今朝の新聞で見たが、人形町の小間物屋の話かえ」

「ハ。まさしく左様で。本朝未聞の大犯罪にござります」

人形町の「川木」という小間物屋で、主人の藤兵衛が土蔵の二階の部屋で殺されていたが、発見されたときは部屋の戸に内側のカケガネがかかっていたという。そのころの新聞記事というものは、三面記事の報道に正確を期するような考えはない。