Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.829 caratteri · 45 schermate
薩長の生れならばつとに国家の柱石たる人物だとオレは睨んでいたが、生れが悪いと、根性もひがむ。今日ここに至ったのも、大藩の出でなかったことが、彼をして世にすねさせたのだろうよ。幸三と佐分利母子、この三名斬殺した者は、言うまでもなく世良田摩喜太郎さ。彼はいかに落ちぶれても、大本の心棒に於て狂いを生じる男ではない。彼はむろん別天王と通じているぜ。彼はゾッコン惚れているのさ。だから妙心が別の美女を快天王に仕立てて別天王を蹴落すのを見ていることができない。不具の子、不肖の子ほど可愛いと云うが、別天王もセムシでブ男の千列万郎がひとしお哀れであったろうさ。又その悲恋のむごたらしさに堪えがたかったであろうよ。世良田はそれが見るに忍びなかったのだ。いかな丈夫といえども環境によってとるべき手段に狂いを生じるのは、人間のさけがたいところだ。邪教という環境に住みなれて、世良田ほどの男も別天王を救うに人を殺す暗愚な手段を用いてしまったが、恋に盲いると、頭の冴えの非凡なるものも一朝にして曇るのが人間の常でもあるのさ。さすがに世良田は利口者だから、この三名から肝をぬいて、いかにもそこいらの業病人が生き肝をぬいたように見せかけたが、ノド笛なんぞ噛みきらなきゃアよかったものを、しかし、ここがカンジンだアな。