Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.336 caratteri · 47 schermate
ヒサは中橋にかこわれて後も敏司と逢う瀬をたのしんでいたが、これが中橋に知れていろいろゴタゴタのあったアゲク、中橋は敏司をよび、ヒサとその母親も立合いの上で、今後は一切ヒサに逢わないという一札を入れさせた。それが十一月五日のことである。中橋はそれだけではおさまらず、人を介して敏司の父にかけあい、息子の監督不行届きであると厳談に及んだという。又、ヒサの母にも厳重に指図して、今後はヒサを決して一人で外出させぬように命じたから、十一月五日以後というものは、どこへ出るにも母か女中がつきそい、ヒサは身の自由を失うに至ったのである。
中橋は毎月の晦日には、一月の仕事を整理して、多忙な一日を終り、おそく妾宅を訪れて、一二日ノンビリして行くのが例であるから、ヒサの母は心配して、
「今日は晦日だから、旦那がお見えになるよ。二時か三時には間違いなく帰っておいで」
と出がけに念を押すと、
「わかってますよ」
とヒサは笑って出かけた。
ところが夕方四時ごろになって、女中がボンヤリ一人で帰ってきたから、
「オヤ。あんた一人? ヒサはどうしたのさ」
「え? まだお帰りじゃアないんですか」