Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.134 caratteri · 43 schermate
それぐらいは心得ているよ。安心して話してごらん。とッくに助けてあげたものを」
「ええ。でも今はメクラなんです。もとは旗本の娘ですけど」
「ほう。私も旗本のハシクレだが、姓はなんと仰有るのだね」
「嫁ぎ先の姓ですけど、梶原というのです」
もしも暗闇でなければ、正二郎の見るも無慙な衝撃の色、駒子の胸に閃くものを与えた筈だが、いかんせん真の闇。ああ、なんたる運命のイタズラか。愛する駒子がわが実の子であろうとは! 駒子は無言の正二郎をいぶかしみ、
「あら。梶原という旗本、ご存じですの? ぶるぶるふるえてらッしゃるんじゃないこと?」
「ナニ、二三その姓に心当りはあるが、お前のお母さんに似た人は、さて、その心当りがあるかなア」
「でも、私は梶原という旗本の子供じゃないのよ。梶原の子供は姉さんだけ。その旗本は寛永寺の戦争で死んだそうです。私の父は望月彦太という旗本」
「望月彦太!」
「ご存じ?」
「きいたことのある名だが」
「そうですッてね。御家人仲間で鼻ツマミの悪ですッて。私がきいているのは悪名ばかり。顔を見たこともないのです。父のおかげで、お母さんは今の不幸に落ちこんだのだそうです。