Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 32.242 caratteri · 65 schermate
たに在るものではない。
タナグ山は昔から何人かの信仰があったらしく、その麓には誰がたてたのか小ッポケながら鳥居があり、それが古くなると、いつのまにか誰かがたて代えて今につづいていた。すべて山の神の信仰は闇夜に行われるものだそうで、鳥居のたて代えも闇夜に誰がやっているのか、知る人もなかったし、気をまわす者もなかった。どんな人間が信仰しているのか、それを問題にする必要もなかったのだ。
ところが川越の近在で酒造業をやっていた男が、せっかく仕込んだ酒を、樽を叩きこわしてみんな土にすわせたアゲクに、
「ワレこそは先祖代々タナグ山の神霊に仕えてきた神の血をひく家柄で、酒造業は時至るまで世を忍ぶ仮の営み、ワガ本名は和具志呂足、ワガ長女の名は比良、長男は須曾麻呂、次女は宇礼と名のる。すべて神慮によって定められた神族の神名である。神託によって本日より公然と山の神の祭祀一切つかさどるであろう」
と名乗りをあげた。つもる負債に発狂したという説もあり、佯狂だという説もあった。
しかし彼の病気の治療がフシギにきく。占いが当る。そういう評判がたつようになって遠路訪れる病人もあり相当繁昌するようになった。