Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.522 caratteri · 46 schermate
おそい朝食をすまして、ゆっくりお茶をのんでいると、着流しの平賀房次郎が窓の外からヌッと顔をさしこんで、
「相変らず早寝の朝寝のようですなア。ゆうべは珍らしく隣家に多勢の来客があって、おそくまで賑かでしたが、どうも、それで、ちょっと気になることがあってなア」
草雪はハッとして、
「エ? 気になることがありましたか。それは、いつごろのことで」
「イエ、今のことですよ。三日前から馬丁の倉三君の奉公が終ったとかで、早起きの老人が早朝から馬にカイバをやって、馬小屋の世話を念入りに見ていたものですが、今日はまだ誰も馬の世話をしてやった者がない。馬が腹をすかして羽目板を蹴っているが、早起きでキチョウメンの老人がどうしたのやら。多勢の来客も泊ったようだが、誰か起きてきそうなものですがなア」
午後になっても誰も起きてくる者がない。妙だというので、二人の隣人が警察へ知らせて、警官とともに、中へはいろうとすると、勝手口も、居間の潜り戸も内からカギやカンヌキがかかっているらしく、外からはあけられない。窓をしらべても、頑丈な格子がはまっている上に雨戸も堅く閉じられていて、猿や猫でも出入できるような隙間がなかった。