Classici giapponesi con furigana
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えきとてそう
易と手相
菊池 寛
Leggi 易と手相 (えきとてそう) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2097 caratteri · 5 schermate
つい先頃も、久米に逢ったとき彼は『あのとき君の手相はよく当った』と、三嘆したほどである。
私は、此頃になって、手相があんなにまで当るものなら、少し学びたいとも思っている。茫漠たる人生の行路を思うとき、自分自身の運命について、おぼろげながらも知りたいと云う気がしている。先日も、岡栄一郎が座興に手相を見るのを見て、いよいよ手相を学びたいと思った。岡は、手相について多くを知らないが、その少しを学生時代の友人から学んだと云っている。その友人は、手相を専門に研究していたが、ある日自分の掌に肉親に不幸があるという兇相が現われたのである。駭いて帰郷の支度をしているとき、彼自身が喀血して死んだと云うのである。掌中の兇相は自分自身の身上であったことに気がつかなかったのである。その友人の死床に侍したと云う、岡の口からきけば、可なり凄壮な話である。私は、岡から、その話を聞いた翌日、たま/\その月の『文章倶楽部』を読むと、木村毅君の『手相』と云う小説が載っているので、読んで見ると作者即主人公が頗る手相学者なので、私は渡りに舟と未知の木村君に速達を出して、手相を教えてほしいと頼んだ。