Classici giapponesi con furigana
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はる
春
岡本 かの子
Leggi 春 (はる) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.864 caratteri · 48 schermate
京子の手紙一
秀雄様、お久し振りね。春でもお寒いわねえ。でも、いいわ、私のうちの庭の梅が先日咲いたばかりですもの。梅は春咲くに定ってますね。その梅、水晶の花を咲かせましたの。私がそれを水晶と言いますと加奈子はそんな馬鹿なことがって笑ってます。私は実に不平です。しかし、あくまでも水晶と言い通せない恩があります。加奈子は私の神様仏様ですから、でも、恩は恩。私は飽く迄あなたにだけは水晶と言い張って見せ度いのです。御同意下さいよ。しかし恩は恩です、私はこの家を困らせないように倹約します。お粥を喰べて暮そうとします。すると加奈子は体が弱ると言って喰べさせません。加奈子は優しいけれどしっかりして居て、とても同性の○なんか出来ません。恋しいのはあなたばかり。
京子の手紙二
あなたをいくら探しても世界中には居ない気がします。それに探そうにも私、この家を離れられませんもの。加奈子は何でも私に呉れますもの。こんな好い人置いて行けないわ。緑色の絹絞りの着物、加奈子いつでも私に作って呉れるのよ。そして自分では古い洋服ばかり着てるの。加奈子は巴里で観たスペインの歌姫、ラケレメレエが銀猫の感じの美人だって憧れてんのよ。