Classici giapponesi con furigana
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はるのかれは
春の枯葉
Leggi 春の枯葉 (はるのかれは) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.648 caratteri · 48 schermate
大型の紙幣、一枚二枚と黙って数える。十枚。あたりを見まわす。また数え直す。
――舞台、静かに廻る。
第二場
舞台は、国民学校教師、野中弥一宅の奥の六畳間。ここは、奥田義雄、同菊代の兄妹が借りている。
部屋の前方は砂地の庭。草も花もなし。きたなげの所謂「春の枯葉」のみ、そちこちに散らばっている。
舞台とまる。
弥一の義母しづ、庭の物干竿より、たくさんの洗濯物を取り込みのさいちゅう。
菊代の兄、奥田義雄は、六畳間の縁側にしゃがんで七輪をばたばた煽ぎ煮物をしながら、傍に何やら書籍を置いて読んでいる。
斜陽は既に薄れ、暮靄の気配。
第一場と同じ日。
(しづ)(洗濯物を取り込み、それを両腕に一ぱいかかえ、上手に立ち去りかけて、ふと縁側のほうを見て立ちどまり)あら、奥田先生、お鍋が吹きこぼれていますよ。
(奥田)(あわてて鍋の蓋を取り、しづの方を見て苦笑し)妹がまたきょうも、どこかへ飛び出して、帰らないものだから、どうも。
(しづ) おや、おや。それでは、お兄さんもたいへんですね。(笑いながら縁側に近寄り)何を煮ていらっしゃるの?
(奥田)(いそいでまた鍋の蓋をして)いや、これは見せられません。