Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 201.612 caratteri · 405 schermate
「だが、まあ念のためにお駒の部屋を調べてくれ」
半七は二人を連れて再び裏二階へあがって行った。お駒の部屋にはたった一つの箪笥がある。その四つ抽斗の二つ目の奥から水色縮緬の服紗だけは発見されたが、草履は果たして紛失していた。何者かがその草履をぬすみ出して、※(「木+靈」、第3水準1-86-29)子窓から海へ投げ込んだに相違ないとは、誰でも容易に想像されることであるが、半七が発見したのはその片足で、ほかの片足のゆくえは判らなかった。
「たびたび気の毒だが、もう少し手伝ってくれ」
与七を下へ連れ出して、半七は彼にも手伝わせて石垣の下を根よく探しまわったが、草履の片足はどうしても見付からなかった。おおかた引き潮に持って行かれたのであろうと、与七は云った。そうかも知れないと半七も思った。片足は大きい石のかげに支えていたために引き残された。そんなことがないとも云えないと思いながら、半七の胸にはまだ解け切らない一つの謎が残っていた。しかし、もうこの上には詮議のしようもないので、かれは鼻緒のゆるみかかった草履の片足を与七に渡して帰った。
「これも何かの役に立つかも知れねえ。