Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 201.612 caratteri · 405 schermate
どうだい、三河町。なにかのお役に立ちそうなもんじゃあねえか」
「むむ、こりゃあ大手柄だ。これを手がかりに何とか工夫してみよう」
彦八という若い手先は親分の枕もとへ呼び付けられて、半七の前で、備前屋の娘の死状をもう一度くわしく話せと云われた。弥平のいう通り、かれはなかなか敏捷っこそうな男で、その報告はすこぶる要領を得ていたが、なにぶんにも自分が現場を見とどけていないので、半七にはなんだかくすぐったく感じられた。しかし備前屋の娘の手に残っていた獣の毛が確かに熊の毛であるらしいことが少なからぬ興味をひいた。彼はここで午飯の馳走になって、彦八をつれて伊豆屋を出た。
「親分、なにぶん御指図を願います」と、彦八は如才なく云った。
「いや、ここらはお前たちの縄張り内で、おれは一向のぼんくらだ。まあ、よろしく頼むぜ」
差し当りどこへ行こうかと思ったが、半七は先ず備前屋をたずねて、なにかの手がかりを探り出そうと、田町の方角へ急いでゆくと、途中で二十五六の男にすれ違った。男は彦八に挨拶して通りすぎた。
「あの野郎はどこの奴だえ」と、半七は彦八に小声で訊いた。
「六三郎といって、小博奕を打っているやくざな野郎ですよ」