Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 201.612 caratteri · 405 schermate
その日の客のうちで男ふたりは二度ばかり山石に船をたのみに来たことがあったが、馴染が浅いのでどこの人だか知れなかった。ほかの三人と女ひとりは初めての客であった。したがって彼等のすべてが何者であるか一向判らなかったが、なんでも下町の町人らしい風俗で、船頭の祝儀も相当にくれた。
それが半七の耳にはいった。かれはすぐ築地河岸へ出向いて、まず船頭の清次をしらべたが、清次は前にも云ったほかには何も知らないと云った。船宿では猶更知らなかった。
「もしその客のどれかが又来たら、きっとおれの所へ知らせてくれ。悪くすると飛んだ引き合いを食うぞ」
半七は念を押して帰った。それはもうかの潮干狩から半月ばかり後であった。神田三河町の家へ帰ると、半七はすぐに子分の幸次郎をよんで、清次という若い船頭の身許をしらべろと命令した。幸次郎は受け合って帰ったが、そのあくる日すぐに出直して来た。
「親分、大抵はわかりましたが、船頭仲間で訊いてみましたら、あの清次という野郎は今年二十一か二で、これまで別に悪い噂もなかったと云います」
「なんにも道楽はねえか」
「商売が商売だから、酒も少しは飲む、小博奕ぐらいは打つようだが、別に鼻をつままれるような忌なこともしねえそうですよ。