Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 201.612 caratteri · 405 schermate
これだけのことが判った以上、すぐにおとわを呼び出して吟味してもいいのである。しかし彼女は三十を越して旦那取りでもしているような女であるから、ひと筋縄では素直に口を明かないかも知れない。女の強情な奴は男よりも始末がわるい。半七はたびたびそれに手懲りをしているので、彼女がいかに強情を張ろうとも、抜きさしの出来ないだけの証拠をつかんで置かなければならないと考えながら、魚虎の店を出てまた引っ返してくると、途中で若い女に逢った。それはおとわの家の女中で、小風呂敷を持って何か買物にでも出てゆくらしかった。
「お千代さん、お千代さん」
自分の名をよばれて、若い女中は不思議そうに見かえると、半七は近寄って馴れなれしく声をかけた。
「わたしは魚虎の親類の者で、二、三日前からあそこへ泊まりに来ているんですよ。きのうもお前さんが買物に来たときに、奥の方にいたのを知りませんでしたかえ。そら、お前さんが鯔を一尾、鱚を二尾、そうだ鰹の小さいのを一尾、取りに来たでしょう。こちらから届けますというのに、いや急ぐからと云ってお前さんがすぐに持って行ったでしょう」
お千代は黙っていた。